お子さんの歯が虫歯になるのは、行き届いていないブラッシングや間食後の歯のケア不足が一因かもしれませんが、それだけではありません。
虫歯の要因は細菌・糖分・歯質の3つが主なものですが、お子さんの乳歯は歯質がやわらかく、細菌に蝕まれやすいのです。つまりそれだけ乳歯のケアは永久歯のケアよりも集中的にしなければ、虫歯になってしまうのです。
乳歯の役割
虫歯になりやすい乳歯は、いずれ抜けてしまうのでちょっとくらい虫歯でも大丈夫と思っていませんか?乳歯には役割があり、実は永久歯と同じくらい大事にしなくてはその役割が果たせないのです。
よく噛むこと
よく噛むことでお子さんの顎の発達を促します。 また、食物をよく噛み砕くことで消化吸収を助けます。
片方のあごだけで咀嚼したり、癖のつかないようにしっかり噛むことが大切です。
バトンタッチ
それぞれの歯には生えるのに適格な位置があります。
乳歯は次に生えてくる永久歯への場所取りをしているのと同じです。
また乳歯の深刻な虫歯は次の永久歯にも感染します。
乳歯をしっかりケアすれば、下で待っている永久歯に健康な状態でバトンタッチすることが出来ます。
正しい発音
乳歯が虫歯になり抜歯することになると、歯列に歯のない空間ができます。
自然と永久歯が生えるまでは時間があるため、お子様は歯のない状態での発音を覚えてしまうおそれがあります。また歯の抜けた場所に隣の歯がずれこむことで、歯列も乱れ、発音やかみ合わせにも影響します。
シーラント
大人でも完璧なブラッシングは簡単ではないのにもかかわらず、子供も6歳ごろには最初の永久歯、「6歳臼歯」が生えてきます。
しかし、生えたての6歳臼歯は歯質がやわらかく、また背も低いため掃除が大変です。さらに人によっては臼歯の溝が深く、歯ブラシが行き届かないような場合もあります。そんな虫歯にとっての好環境を打開する他るべく、歯の溝にプラスチック系あるいはセメント系のふたをします。これをシーラントといいます。まだお子さんがご自分で歯磨きをできないようであれば、シーラントを検討されてみてはいかがでしょうか。
歯に付着した汚れを除去します。

リン酸水溶液を歯に塗布し、一定時間経過した後、水で洗い流し乾燥させます。

シーラントを歯の溝に塗布し、光照射します。

シーラント完成です。